『うまくいっている人の考え方 完全版』ジェリー・ミンチントン 訳:弓場隆

感想

『うまくいっている人の考え方』というタイトルだが、「幸せになるための考え方」というタイトルにした方が内容と合っている気がする。まあ、そんなタイトルにしたら、陳腐な本が余計に陳腐に見えてしまう気もするから、今のタイトルでも良いか。とも思う。内容としては、思ったよりたくさんのことが書かれており、不要と思ったところもたくさんあるが、読んで良かったと思うところもたくさんあった。読んで良かった一冊だと思う。評価としては、100点満点中、50点以上はあげたい。

ためになった箇所

ミスをしても自分を責めるのはやめること

ミスをしても、”It’s not a big deal.”「大したことではない。」と自分に優しくしよう。

自分の長所に意識を集中すること。そうすればもっと伸びる

自分のポジティブな資質と行動というリストを作る。今日した良いことを十個書いて、右側のページにそれに対する評価を書く。あいさつをきちんんとしたら、礼儀正しい。良い選択をしたと思ったら、賢明。自分は毎日ポジティブなことをしている。

したくないことははっきりと断る

相手があなたに要求を押し付けてくることに疑問を感じないのと同様に、あなたも相手の要求をはっきりと断ることに疑問を感じる必要はない。自分の責任ではないことを引き受ける義務はない。

嫌なことを言う人は相手にしない

相手を気分良くさせるために、自分が不愉快な思いをする必要はない。

失敗は日々している。失敗を反省することが大切

欲しいものがあるならば、それを手に入れるだけのことをする必要がある

どんなできごとも良い方へ解釈する

他人に悪い感情を抱くことは、他人以上に自分を害する。他人に対する悪い感情はさらりと忘れる。私たちは意見が衝突したり不当な扱いを受けたと感じたりすると、その原因をつくったと思われる人に悪い感情を抱く傾向があり、しかも、それは当然のことだと考える。けれども、悪い感情は、他の誰よりも自分に一番多くの害を与える。自分に不利益をこうむらせた相手を許さないという態度から生まれる凄まじいマイナスのエネルギーは、心と体に悪い影響を及ぼす。

問題の原因は自分にあることを認める

問題に直面した時は、必ずこう自問してみよう。過去のどの時点で別の洗濯をしていれば、この問題を回避できたか?これは言い換えると、この問題を回避するには、どうすればよかったか?ということである。

感謝の言葉や褒め言葉はすぐ口にする

真理かどうかがはっきりするまでは、情報を軽はずみに信じてはいけない

どんな困難な状況でも、ポジティブな側面がきっと見つかる

現在に意識を向ける

未来のことを想像するのと過去のことを回想するのに忙殺されて、現在でしか手に入らない本当の幸せを見失っている。もちろん、将来の計画を立てるのはまったく問題ない。計画は目標の達成に必要だからだ。問題なのは現在の幸せをつかみつかみそこなってまで過去や未来の楽しみにふけることだ。過去や未来の楽しみにふけるより、現在の幸せを感じるほうを選ぶ。

人との出会いを楽しむ

自分のことは気にし過ぎない。相手にどう思われるかよりも、自分が相手のことをどう思うかを自問しよう。

物怖じせずに質問する

同じ目標に向かって努力している。等しく貢献し、等しく恩恵を受けている。お互いを信頼し、尊敬し合っている。倫理や信条に反することを強要されない。

避けるべき人間関係

  • お互いに目標が異なる。
  • 貢献に見合うだけの恩恵を受けていない。
  • どちらかがルール違反をしている。
  • 相手を尊敬せず、ルール違反をしている。
  • 相手を喜ばせるために自分の行動規範を変えなければならなない。

お互いが恩恵を受けることのできる人間関係を作る

長期的な目標を立てる

  1. 達成したいことを決める
  2. それを達成するために必要なことを決める。
  3. それを実行する

長期的な目標を持たずに生きるということは、経済的な安定はほとんど得られないし、自分が必要としているものや欲しい物が手に入りにくい。行動は環境に左右されるために、人生はほとんど予測不可能なものになる

相手を軽んじない。自分より弱い立場の相手をいじめない。相手を自分と同じように大切にする。

変えることのできないことに時間を浪費しない

ひどいことが起こったことは残念だが、起こってしまったことは仕方がない。事態の深刻さに悩むのではなく、無数の善後策を考えることに時間を使おう。人生について不平を言って貴重なエネルギーを浪費するのではなく、建設的になることが大切だ。前向きな気持ちになれる活動に参加しよう。例えば、ボランティア活動をする。趣味を持つ。といったことが有効だ。問題に対して何ができるかを考えよう。

間違いを犯した時は、洞察を深める絶好の機会だ

一部の人は自分の間違いの原因が他者にあるとかたくなに主張する。しかし、その姿勢は将来多くの問題を引き起こす恐れがある。賢い人は、問題に遭遇すると、学習することによって人生の質を高める絶好の機会だと考える。そして、過去を振り返って不幸な経験の本当の原因を発見し、どんな行動をとっていたらその問題を避けることができたかを考える。賢い人は、こうして洞察を深めるのだ。このように対処すれば、貴重な知識が身に付き、同じ間違いを繰り返さずにすむ。自分の間違いに責任を持つことで、人生の質を高めることができる。

幸せとは、自分がつくり出す心の状態のことである

本当に楽しいと思うことをもっとする。何かに没頭していたときのことを思い出そう。そのとき、あなたは不確実な未来や悲痛な過去について考えず、現在に生きていた。幸せとは、我を忘れて何かに没頭しているときの感情だ。

ネガティブな出来事を分類する

ネガティブな出来事をどうにもならないこととなんとかなることの二つに分類しよう。どうにもならないことに不平を言っても時間と労力の無駄だ。なんとかなることに取り組もう。

誰にも迷惑をかけない限り、自分らしく振舞えばいい

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