「テニスコートの種類・特徴」を、画像付きで解説します。
テニスコートの種類と特徴
ハードコート
世界でもっとも普及しているテニスコートです。
セメントやアスファルトの上に、化学樹脂がコーティングされてできています。
4大大会では、全豪オープン・全米オープンに、ハードコートが使用されています。
ハードコートの特徴
- シューズが「キュ」っと程良く止まる。キレよく走れれるため、凄く動きやすいコート。
- ボールが高く弾む。(そのため、初心者には少し難しい。)
- 名前の通り固めのコートなので、慣れていないと脚がすぐに痛くなる。初心者は筋肉痛必至。
- シューズに土や砂が入らないことがなにより嬉しい。私にとっては、これが最大のメリット。
- 雨の日はかなり滑る。注意が必要。水たまりが少しでもあると危険。ブラシで擦って拡げて蒸発させよう。
- イレギュラーバウンドがほとんどなく、ボールが安定する。
- コートが乾きやすく、雨降り後も比較的早くプレーできる。
※経年劣化でコートにヒビが入っていたりすると、イレギュラーバウンドします。私の地元にもボロボロになった公営のハードコートがあります。予算の関係で改修できないのでしょう。ハードコートが一番好きなので、とても残念です。
クレーコート(土のコート)
土でできたコートです。
4大大会では、全仏オープンにて、クレーコートが使用されています。全仏オープンなどの本場のクレーコートでは、「アンツーカ」と呼ばれるレンガを砕いて作った赤褐色の土が使われています。クレーコートはヨーロッパで特に普及しています。日本では、粘土質の土の上に砂をまいたものが主流です。最近では、人工クレイといったものもあるようです。画像のクレーコートは、日本で一般的なクレーコートです。
人工クレイコートについて
クレーコートの特徴
- 球速が遅いためラリーが続きやすい。
- 土のため、疲労感が少ない。
- 風が吹くと砂が飛ぶ。
- 乾燥に弱く、メンテナンスに手間がかかる。
- 雨が降った後は、すぐ使用できないことが多く、ボールが弾まなくなる。
- シューズの中に、土や砂が入る。
- 脚に、土や砂がくっつく。
- 滑る。
- ボールがよくイレギュラーバウンドする。
- バウンド後、球速が遅くなる。
- トップスピンは強烈に跳ねる。
- スピンが跳ねるせいで、相対的にフラットがめちゃくちゃ滑るように感じる。スピンとフラットの違いが一番大きく表れるコート。
グラスコート(天然芝コート)
天然芝でできたコートです。
4大大会において、もっとも歴史が古いウィンブルドン(全英オープン)のコートに使われています。
日本・海外のどちらにおいても、グラスコートは数が少なく、貴重なコートです。
ちなみに、佐賀県と兵庫県のテニスクラブにあります。
グラスコートの特徴
- バウンド後、球速がとても速くなる。
- バウンドが低くなる。
- バウンドが不規則。
- 故に、サーブ&ボレーが得意な選手向き。
砂入り人工芝コート(主に、オムニコート)
砂入り人工芝のコートです。
日本では公式戦をはじめとした様々な大会で使用されています。
しかし、世界の公式戦では認められておらず、世界規模でみるとあまり見かけないコートです。
砂入り人工芝コートの特徴
- ウエットでもドライでも適度な滑りと弾力性の保持が容易なコート。
- 足腰への負担少ない。
- クレーコートほどではないが、バウンド後、ボールのスピードが遅くなる。
- 滑る。
- シューズの中に砂が入る。
- 脚に砂がくっつく。
- コートが乾くのが速い。雨が降った後、短時間でプレーが再開できるため、雨の多い日本で広く普及している。
カーペットコート
その名の通り、カーペット素材が敷き詰めてあるコートです。
主にインドアのテニススクールで使われています。
カーペットコートの特徴
- バウンド後に球速が速くなるというのは間違い。遅くなる場合もある。カーペットの種類で変わる。
- 同様に、バウンド高さもカーペットによって変わる。
- カーペットにもよるが、つまづくコートがある。
私は、球速が極端に遅くなるカーペットコートでのテニス経験が何度もあります。
(某インドアテニススクールにて経験)
体育館コート
一般的には、体育館コートもハードコート扱いだと思います。
(違うかもしれません。お手数ですが、これについてはお調べください。)
※私は体育館コートの経験が少ししかありません。
体育館コートの特徴
- ボールがとにかく滑る。フラットもスピンも、他のコートよりツルっとした跳ね方をする。
- 滑るため、バウンド後の球速が速い。(屋外のハードコートよりも速い。)
- イレギュラーバウンドしない
- ボールは滑るが、自分はシューズで滑らないため、動きやすい
「4大大会」で使用されるテニスコート
前述でも採り上げましたが、「グランドスラム」と呼ばれる、国際テニス連盟が定めた「4大大会」では、
ハードコート、クレーコート、グラスコートの3つが使用されています。
大会名 | 英名 | 開催地 | コートサーフェス |
---|---|---|---|
全豪オープン | Australian Open | ![]() |
ハードコート |
全仏オープン | French Open | ![]() |
クレーコート |
ウィンブルドン選手権 | The Championships, Wimbledon | ![]() |
グラスコート |
全米オープン | US Open | ![]() |
ハードコート |
日本の「砂入り人工芝コート」問題
砂入り人工芝コートでは、世界基準のコートとかけ離れてしまっているという問題です。
海外ではハードとレッドクレー(⾚⼟)が主流ですが、
⽇本では砂⼊り⼈⼯芝のコートが相当数を占めています。
これが選⼿の成⻑を阻む⼀因になっているのではないかと言われているのです。
世界のトップまでいくには、ハードとレッドクレーでの練習環境が
必要不可⽋と結論づけている海外の論⽂もあります。
そして、世界のトップ層で活躍している⼤坂選⼿や錦織圭選⼿は、
⽇本ではなく⽶国の環境で育っているのが現実なのです。
<画像参照>
- ハードコート:http://www.meijijingugaien.jp/sports/baseball-ground/tennis-court.html
- クレーコート:https://www.toadoro.co.jp/business/product/66/
- グラスコート:http://www.saga-sc.jp/facility/166.html
- 体育館コート:http://navecozy.com/lime/2355579
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